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強炭酸水でeスポーツの
面白さがUP

Report

強炭酸水を飲用した際の
eスポーツ時の
面白さの変化を検証

ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉え、世界の競技人口が約1億人ともいわれる「e(エレクトロニック)スポーツ」。日本においても2020年の時点でeスポーツファン数(試合観戦、動画視聴経験者)は685万9000人*1とされています。

この「eスポーツ」は、プロ選手が活躍するハイレベルな国際大会などがある一方で、ケガのリスクが低く、子どもから高齢者まで年齢や性別を問わず、また障がいなどがある方でも同じようにプレーできるバリアフリーな「インクルーシブスポーツ」となる可能性を秘めています。

また、適度なeスポーツのプレーはフィジカルスポーツと同様に、認知機能や気分などの「活力」を引き出すことが見出されています*2,3,4

アサヒ飲料では、このようなeスポーツの特徴を踏まえ、強炭酸水がプレーヤーにどのような貢献ができるかを科学的に検証したいという思いから、全国に先駆けスポーツ科学の対象としてeスポーツ分野に取り組んできた筑波大学(研究代表:スポーツイノベーション研究開発センター 松井崇 助教)との共同研究により、強炭酸水を飲むことでeスポーツ時の「面白さ」に、どのような変化が見られるかを検証しました。

  • *1 ゲームメディア『ファミ通』(KADOKAWA Game Linkage)によるeスポーツ市場動向調査より
  • *2 Matsui et al: Playing in online eSport tournament enhances psychological vigor with neurohumoral responses to winning or losing. (第44回 日本神経科学会大会,2021年)
  • *3 松井ら: eスポーツのオフラインプレーが高める気分とオキシトシン分泌.(日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会,2021年)
  • *4 Matsui et al.: Prolonged e-sports playing induces cognitive fatigue in association with pupil diameter reduction rather than the perceived sense of fatigue. (第45回日本神経科学会大会,2022年)

Report

強炭酸水を飲むとプレー時の
疲労感を抑制し、
「面白さ」評価が高まる

今回の実験は、eスポーツのプレー経験がある筑波大学の学生15名を被験者に実施。eスポーツをプレーする前後とプレー中の1時間毎の合計4回、強炭酸水と水のどちらかを飲んでもらい、合計3時間のプレー内で1時間毎にVAS*5による主観評価によって「面白さ」の変化を調べました。

その結果を比較したところ、水を飲んだ場合はプレーから2時間の時点でのみ「面白さ」評価が高まりました。一方、強炭酸水を飲んだ場合には、プレーから1、2、3時間後の全てにおいて「面白さ」評価が有意に高まりました。

  • *5 Visual Analogue Scale
実験前後の「面白さ」評価
炭酸水の飲用は、プレー中の「面白さ」が有意に高まっています。

また、VASによる主観評価で、プレーの1時間後、2時間後、3時間後の「疲労感」を評価したところ、水を飲んだ場合では3時間後に評価が有意に高まりましたが、強炭酸水を飲んだ場合では「疲労感」評価の高まりが認められませんでした。

このことから、強炭酸水の飲用はプレー中の「面白さ」を高めることに加えて、「疲労感」を抑制する可能性があることもわかったのです。

実験前後の「疲労感」評価
強炭酸水の飲用では、プレー中の「疲労感」の高まりは認められませんでした。

これらの結果から、強炭酸水の飲用はeスポーツプレー時の「疲労感」の高まりを抑制し、それによりeスポーツの「面白さ」を高める可能性が示唆されたのです。

Summary

実験概要
  • 参加被験者:若齢成人15名(男性14名╱女性1名)、平均年齢 22.9 ± 2.5歳
  • どちらも4℃に設定した強炭酸水、水を各4回(1回目200ml、2回目100ml、3回目100ml、4回目100ml)摂取する(クロスオーバー試験)
  • 1時間のプレーを連続で3回行い、プレー時の瞳孔径計測と各プレー前後で主観評価と認知課題成績測定を実施し、結果を比較
  • 今回の実験では、市販のサッカーシミュレーションゲームを使用

プレー時間毎の計測内容

プレー時間毎の計測内容
プレーを1時間継続後に“気分(VASによる主観評価)”と認知機能を確認するフランカー課題を行う実験を3時間にわたって繰り返しました。

【1名ずつ特設ブース内にて
ゲームをプレー】

被験者がプレーに集中できるよう、各種計測機器を備え、外部から隔離された研究用の特設ブース内で実験を実施。

出典:炭酸水の飲用は長時間のeスポーツプレーによる認知疲労を軽減する(第40回日本生理心理学会、2022年)