「カルピス」づくりコミュニケーションイベント

「カルピス」づくりを活用した発達支援の輪は日本各地に広がっています。さまざまなイベントが開催されている中から、いくつかご紹介しましょう。

夏祭りでの「カルピス」づくり(東京都)

2017年7月、こどもでいさーびすにじいろ(東京都)で行われたイベントです。夏祭りの際に「カルピス」カフェを開設し、子どもたちが、「カルピス」づくりを行うカフェ店員役と、自分の要望を伝えるお客さん役の両方を体験しました。同イベントでは、摂食嚥下障害のある子どもたちのために、とろみをつけた「カルピス」も提供。保護者の方からは、「予想以上の成長を感じてうれしかった」、「摂食嚥下障害があって外食が楽しめない機会が多いが、夏祭りでみんなで一緒の飲み物が飲めてうれしかった」といった声が寄せられました。

母子で「カルピス」づくり(東京都)

2016年8月、筑波大学附属大塚特別支援学校(東京都)で行われた取り組みです。同学校の仲野みこ先生が中心となり、4歳から5歳のスペシャルニーズを持つ子どもたち5名を対象に、「カルピス」づくりを通して社会性とコミュニケーションの促進を図りました。イベントでは、2種類の味の「カルピス」が用意され、まずは教師がバーテンダー役となって子どもたちの好みの味を聞いて「カルピス」づくりを実演。次に、子どもたち自身で自分好みの「カルピス」をつくって飲んだ後、最後は子どもたちがバーテンダー役を務め、お母さんたちの好みの味を聞いて「カルピス」づくりを行いました。

通級指導における「カルピス」パーティー(千葉県)

習志野市立袖ケ浦西小学校で通級指導を受けている子どもたちを対象としたイベントです。「みんなで楽しい活動をする」「相手にわかるようにたずねる」「相手の好みを聞いてつくる」「役割を決めてみんなで協力して活動する」ことなどを目的に「カルピス」づくりを行い、ゲストに提供する場として「カルピス」パーティーを開催しました。イベントを企画した小島拓也先生によると、子どもたちの間で「ただ『美味しい』というだけでは終わらないやりとり」が見られ、「カルピス」を通して「場」を楽しむことができたそうです。保護者の方からも、「人とのコミュニケーションの場が見られて良かった」、「普段、子どもと何かを作るということをあまりしていないので、良かった」といった肯定的な声が寄せられています。