八十八夜の秘密

“♪夏も近づく八十八夜はちじゅうはちや~”。毎年この時期になると小学校で習ったなつかしい“茶摘ちゃつみ”の歌を思い出しませんか?八十八夜はちじゅうはちやとは立春りっしゅんから数えて八十八日目のことなのだそうですが、この頃ちょうどお茶の新芽しんめみ頃となることが歌詞の発端ほったんの様です。

八十八夜はちじゅうはちやの新茶を飲むと病気にならない」とか「長生きする」等、縁起えんぎの良い様々な言い伝えが残っていて、お茶の産地では「新茶」に関するイベントを行っているところも多いのです。

このように、新茶を縁起えんぎの良いものとして扱うのには訳があります。

一つはその成分にあります。お茶の新芽しんめに含まれる成分は、八十八夜はちじゅうはちや前後ぜんごのものが一番豊富ほうふといわれています。成分を調べる知識ちしきもないその昔、人々は経験的けいけんてきに「新茶」が優れていることをさとり、八十八夜はちじゅうはちやのお茶に「新茶を摂取せっしゅして健康を維持いじしたい」という願いを込めて、言い伝えを残したのでしょう。

もう一つは、「お米」と「お茶」の関係です。「八十八夜はちじゅうはちやわかじも」と言われる様に、八十八夜はちじゅうはちやはちょうど田にもみく大切な時期に当たるという訳です。その時期に採れる作物ということで縁起えんぎを担ぐという意味もあるのでしょう。

お茶というのは、本当に日本人の生活に深く関わっているものなのですね。