日本と中国の緑茶

現在、日本でポピュラ-な緑茶といえば、「日本茶」と「中国緑茶」ではないでしょうか。同じ緑茶ではありますが、製法やフレイバ-が違うのは何故なのでしょうか?
一般に、「緑茶」は、発酵はっこうさせない茶葉、即ち無発酵むはっこうのお茶です。この点では、日本の緑茶も中国の緑茶も変わりません。発酵を押さえる為には、熱を加えることが必要なのですが、その方法が日本と中国では違うのです。日本では、100度の蒸気で茶葉をし、発酵を止めています。これは、茶の種を持ち帰った留学僧りゅうがくそう)栄西えいさいが日本に茶葉を伝えて以来の方法だといわれています。

一方で、中国では80度のかまに葉を押し付けてる方法がとられています。中国も明代みんだいまでは、蒸す製法をとっていたのですが、茶に関する法律が制定されてから、炒る方法へと変化していくことになったそうです。
もちろん、製法の違いだけではありません。お茶は気候や風土に左右されるセンシティブな飲み物です。その個性を生かしながら、それぞれの好みを反映させていった結果、現在のフレイバ-の違いがより顕著けんちょになっていったと思われます。即ち、それは、日本の緑茶には日本人の「フレッシュ好き」という嗜好しこうが、中国の緑茶には中国人の「香り好き」という嗜好が、年月を重ねて付加されていったということです。
こうして、日本の緑茶にも、中国の緑茶にもそれぞれの魅力が蓄積ちくせきされてきました。実際に飲み比べて、歴史とお国柄を感じてみてはいかがでしょうか。