
2015年4月に、より分かりやすい表示を目指して新たな「食品表示法」が施行されました。
主な変更点は、原材料名やアレルギーの表示方法、栄養成分表示の義務化、表示項目のナトリウムが食塩相当量に変更されたことなどがあります。
加工食品は、2020年3月31日までに新基準に基づく表示に変更されます。
アサヒ飲料では、栄養成分表示は、通常100gまたは100ml当たりで表示しています。
特定保健用食品や機能性表示食品は、一食当たりで表示しています。
糖質と食物繊維の量は、炭水化物の内訳です。
難消化性デキストリンは、1g当たり1kcalのエネルギーがあります。
食品に含まれるたんぱく質、脂質、炭水化物が体内で利用できるエネルギー(熱量)をあらわしています。エネルギーは、たんぱく質、脂質、炭水化物のそれぞれについて定められたエネルギー換算係数(各成分1g当たりの利用エネルギー量)を用いて算出されます。
成分 | 換算係数(kcal/g) |
---|---|
たんぱく質 | 4 |
脂質 | 9 |
炭水化物 | 4 |
ただし、炭水化物には、消化されにくいものもあるため、食物繊維の素材ごとのエネルギー換算係数が設定されています。
成分 | 換算係数(kcal/g) |
---|---|
キシリトール | 3 |
マルチトール | 2 |
難消化性デキストリン | 1 |
ポリデキストロース | 0 |
セルロース | 0 |
糖類は、砂糖・果糖・ぶどう糖などを指します。缶コーヒーで、「糖類ゼロ」と表示している商品は、砂糖・果糖・ぶどう糖などの糖類が含まれていないという意味です。糖類ゼロでも甘みのある商品は、糖類の代わりに高甘味度甘味料などを使用して、甘みをつけています。
糖質は、糖類に加えて、でんぷんやオリゴ糖、キシリトールや高甘味度甘味料のスクラロースが含まれます。
食品に表示を行う際の「食品表示基準」で定義される糖質は、このように算出されます。
食物繊維を多く含まれなければ、炭水化物量が糖質量とほぼ同じと考えることができます。
炭水化物は、たんぱく質、脂質とともに3大栄養素と言われ、体の主要なエネルギー源となります。
食品に表示を行う際の「食品表示基準」で定義される炭水化物は、このように算出されます。
つまり、栄養表示上はたんぱく質、脂質、ミネラル分のいずれにも分類されないものは、炭水化物に計算されます。
炭水化物には、糖質(単糖類、二糖類、多糖類、糖アルコール)と食物繊維とその他(甘味料や酸味料)が含まれます。
商品によっては、炭水化物の内訳として、糖質と食物繊維を分けて表示したり、糖類の量を測定して表示する商品もあります。
「砂糖はどれくらい入っているの?」というご質問をいただきますが、砂糖は「糖類」に分類されます。糖類を測定していない商品で、食物繊維を多く含まない商品の場合、炭水化物量を目安としてご案内しています。
※下線部分をクリックすると、成分の説明に移動します。
以下にアサヒ飲料でもよく使用されている甘味物質を中心にご案内します。
単糖類 |
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二糖類 |
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多糖類 |
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糖アルコール |
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その他 |
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食物繊維 (水溶性) |
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食物繊維 (不溶性) |
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栄養成分が「多い」「少ない」「ない」などを意味する表示を「強調表示」といいます。
「カロリーゼロ」「糖類ゼロ」などをパッケージや広告で表示するためには、それら強調する栄養素について定められた基準を満たす必要があります。
どのような決まりがあるか、ご案内します。
栄養成分 | 基準値(100ml当たり) |
---|---|
熱量(カロリー) | 5kcal未満 |
脂質 | 0.5g未満 |
糖類 | 0.5g未満 |
2015年4月に施行された新しい「食品表示法」によって、表示項目が「ナトリウム」から「食塩相当量」に変更となりました。
ナトリウム塩を添加していない食品に限り、「ナトリウム○mg(食塩相当量○g)」と表示することもできます。
2020年3月31日までに新基準に基づく表示に変更されますが、しばらくは、「ナトリウム」表示の商品と「食品相当量」表示の商品が販売されています。
「食塩相当量」は、含まれているナトリウムを食塩とみなした場合にどれくらいの量になるかを計算したものです。
換算式はこちらです。
「ナトリウム」は、食塩だけではなく、原料の水や果汁、
牛乳などにも含まれるミネラルです。