持続可能な容器包装の実現に向けた目標「容器包装2030」の達成を目指し
ケミカルリサイクルPET樹脂調達によるPETボトルの資源循環に向けた
取り組みを始動

事業・活動

2020.09.09

 アサヒ飲料株式会社(本社 東京、社長 米女 太一)は、持続可能な容器包装の実現に向けた目標「容器包装2030」で掲げた2030年までに、プラスチック製容器包装(PETボトル、ラベル、キャップ、プラスチックボトル)の全重量の60%にリサイクルPET、植物由来の環境配慮素材などを使用する目標を達成するため、新たにケミカルリサイクルPET樹脂調達によるPETボトルの資源循環に向けた取り組みを始動します。

 この度の取り組み内容は、ボトルtoボトルの再生事業者である日本環境設計株式会社(本社 東京、社長 髙尾 正樹)へ融資し、子会社であるペットリファインテクノロジー株式会社の工場再稼働への支援をすることでケミカルリサイクルPET樹脂の調達を行うものです。工場の再稼働は2021年夏を予定しています。本取り組みにより、使用したPETボトルを「水平性(ボトルtoボトル)」+「永続性(何度も何度も)」をもって再生利用することで、プラスチック製容器包装の全重量の60%に環境配慮素材などを使用するという目標の早期達成を目指していきます。

 PETボトルは、「その他プラ」と比較して、「単一素材である事」や「容器包装リサイクル法に基づき、清涼飲料及び一部調味料のみが分別して回収される事」から、リサイクルに優れた容器であると言われています。しかしながら、国内におけるPETボトルの回収率は高水準である一方で、PETボトルとして再商品化される、いわゆるボトルtoボトルの割合はまだ低いのが現状です。この優れた容器であるPETボトルを再びPETボトルとして国内で循環させる取り組みを行うことで、世界で共通となっているプラスチックごみ削減という課題の解決にもつながり、地球環境への負荷の低減に貢献できるのではないかと考えます。

 このたび取り組むケミカルリサイクルの手法は、日本環境設計社が特許を保有する独自技術「BRING Technology™」を用い、PET製造の中間体となるBHET(ビス-2-ヒドロキシエチルテレフタレート)を選択的に抽出する方法により高純度なモノマーの回収を実現し、ボトルグレードの高い品質基準を満たすことができます。化学的なプロセスで不純物を取り除くことが可能なため、使い終わったPETボトルを何度も何度も資源として再生することができ、石油の使用量削減、温室効果ガスの排出抑制に貢献することができます。今後も当社は、現在商業生産が実現されているメカニカルリサイクルに加え、新たにケミカルリサイクルを取り入れることにより地球環境への負荷低減に貢献していきます。

【用語解説】
■ケミカルリサイクル(化学的再生法)
化学分解により中間原料に戻した上で再重合する方法で、新たなPET樹脂をつくる方法。回収された使用済みPETボトルを選別、粉砕、洗浄して異物を取り除いた後に、解重合を行うことによりPET樹脂の原料または中間原料まで分解、精製したものを重合して新たなPET樹脂とするもの。

■メカニカルリサイクル(物理的再生法)
回収された使用済みPETボトルを選別、粉砕、洗浄して異物を取り除いた後に、高洗浄による異物の除去や高温下での除染などの物理的処理を経てペレット化する方法。

ケミカルリサイクルリサイクル・メカニカルリサイクルの代表例のフロー

出所:PETボトルリサイクル推進協議会の資料をもとにアサヒ飲料にて一部加工

■モノマーとポリマー、BHET
PETボトルの原料であるPET樹脂は、数百個のBHETがつながって形成されています。
このBHETのように、元になる化学物質をモノマー、それが繋ぎ合わさってできたPET樹脂のような物質をポリマーと言います。

■BRING Technology™
BRING Technology™は、使い終わったPETボトルから、きれいなBHETを取り出すことができる技術です。きれいなBHETをつなぎ合わせれば、また新しいPETボトルを作ることができます。

 当社ではすでに容器の軽量化や、 環境配慮素材の使用、また「カルピスウォーター」や「三ツ矢サイダー」などの商品の一部にリサイクルPETの使用を開始するなど、環境に対する負荷低減に取り組んでいますが、世界で共通となっているプラスチックごみ削減という課題解決に貢献すべく、持続可能な容器包装の実現に向けて、今後もさらなる取り組みを進めてまいります。

ご参考

■「容器包装2030」概要
持続可能な容器包装の実現に向けて「容器包装2030」を策定し、2030年までに「リサイクルPET、環境配慮素材」「リデュース」「環境に配慮した新容器開発」の3つの目標を定めました。その3つの目標に基づき「容器包装」における活動に今後も引き続き取り組んでいきます。

【リサイクルPET、環境配慮素材】
2030年までに、プラスチック製容器包装(PETボトル、ラベル、キャップ、プラスチックボトル)の全重量の60%にリサイクルPET、植物由来の環境配慮素材などを使用することを目指します。

【リデュース】
ラベルレスボトルを拡大するなどプラスチック製容器包装の重量削減を目指します。

【環境に配慮した新容器開発】
プラスチック以外の容器や、新しい環境配慮素材の研究開発を目指します。

■環境負荷削減に関するこれまでの容器包装の取り組み

年月 内容
1994年 「十六茶」の缶340gに環境負荷の少ない容器(タルク缶)を導入。
2000年 コーヒー「ワンダ」の「ワンダフルブレンド」で環境負荷の少ない容器(タルク缶)へ仕様変更
2005年 植物由来の原料を使用したラベル(エコラベル)を「十六茶 愛知万博」PETボトル500ml、PETボトル2Lに採用(PETボトル飲料に日本で初めて採用)。「第35回食品産業技術功労賞(資材・機器・システム部門)」を受賞」。
2007年 ユニバーサルデザイン・環境負荷低減に基づくPETボトルの開発(くぼみボトル・感熱接着ラベル・エコグリップキャップ)。
2008年 お茶商品の小型容器で、とうもろこしを原料とした素材を50%使用した「バイオマスラベル」を国内で初めて採用。
2011年 2011年1月より「アサヒ 十六茶」「アサヒ 匠屋」をはじめとしたお茶飲料で「ハンディ・エコボトル」を採用。緑茶用小型PETボトルで国内最軽量。
2012年 ・「お茶」「水」カテゴリーにてPETボトル軽量ボトルと同樹脂量にて増量PETボトルを展開。
・「カルピス」のピースボトルで、さとうきび由来の原料を一部使用したバイオポリエチレンを使用。
2013年 ・お茶・水商品の容器で、業界最軽量クラスとなる「エコスタイルキャップ」を採用し、従来キャップに比べ約20%の省資源化を実現。
2014年 ・「三ツ矢サイダー」国内最軽量カートンの開発。
・「アサヒ おいしい水 六甲」、「アサヒ おいしい水 富士山」600mlPET ボトルを20.5gから15.4gへ軽量化し、約25%省資源化を行ったボトルを採用。
2015年 ・植物由来の原料を使用した大型PETを一部商品にて数量限定で展開。
・炭酸飲料ブランド「三ツ矢サイダー」「ウィルキンソン」の省資源化と環境負荷低減への取り組みが、リデュース・リユース・リサイクル推進協議会が実施する「平成27年度リデュース・リユース・リサイクル推進功労者等表彰」において協議会会長賞を受賞。
2016年 飲料業界で初の容器資材全て(キャップ、PETボトル、ラベル)に植物由来の原料を一部使用した「三ツ矢サイダー」PET1.5Lを展開(数量限定約4万箱)
2017年 ・容器資材全てに植物由来の原料を一部使用した「三ツ矢サイダー」PET1.5Lにおいて、バイオ度75%のラベルを展開。(数量限定約4万箱)
(受賞歴)・2017年グッドデザイン賞
     ・2017日本パッケージングコンテスト「飲料包装部門賞」
     ・第42回(平成30年度)木下賞
     ・ワールドスターコンテスト2018飲料部門「WORLDSTAR賞」
2018年 ・自社工場製造品に国内最軽量となる炭酸飲料用PETボトルキャップを採用
・「アサヒ おいしい水 天然水 ラベルレスボトル」 発売
・容器資材全てに植物由来原料を使用した「三ツ矢サイダー」PET1.5Lにおいて、業界初となるライスインキを使用し、バイオ度80%のラベルを展開。(数量限定約4万箱)
(受賞歴)・2019日本パッケージングコンテスト「飲料包装部門賞」
     ・ワールドスターコンテスト2020 飲料部門「WORLDSTAR賞」
2019年 ・「ラベルレスボトル」のアイテムを拡大。
・G20大阪サミットに「ラベルレスボトル」出展
・「カルピスウォーター」「三ツ矢サイダー」などの一部商品にリサイクルPETの使用を開始
2020年 ・「アサヒ おいしい水 天然水 ラベルレスボトル」のタックシールを削減し、完全ラベルレス化

「カルピス」「カルピスウォーター」「三ツ矢サイダー」「ワンダ」「ウィルキンソン」「匠屋」は アサヒ飲料株式会社の登録商標です。
「BRING」は日本環境設計株式会社の登録商標です。

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