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ニュースリリース 2006年

2006年3月15日

アサヒ飲料・アサヒビール・日本薬科大学・東京医科大学の共同研究
「バナジウム含有富士山天然水は耐糖尿障害を改善するか
−KK-Ayマウスを用いた形態学、分子生物学的研究から−」について
〜第79回日本薬理学会にて学会発表〜

 アサヒ飲料株式会社(本社 東京、社長 荻田 伍)が、アサヒビール株式会社(本社 東京、社長 池田 弘一)および日本薬科大学(医療薬学科 渡辺 泰雄教授)、東京医科大学(解剖学第二 白間 一彦教授、動物実験センター 川本 英一センター長)と共同で研究を行った、「バナジウム含有富士山天然水は耐糖尿障害を改善するか−KK-Ayマウスを用いた形態学、分子生物学的研究から−」についての研究成果がまとまり、第79回日本薬理学会<3月8日(水)〜3月10日(金)開催>において学会発表いたしました。
 今回の共同研究では、富士山の裾野から採水した「バナジウム」を含有した天然水が、動物実験レベルにおいて、糖尿病改善効果を有することが示唆され、かつ高い安全性についても確認されました。

 「バナジウム」とは、カルシウムやマグネシウムと同じミネラルの一種で、食品では貝類、パセリ、黒コショウなどに含まれています。富士山の周囲には、玄武岩を主体とする地層が広がっており、この地域の地下水にはミネラルの一種である「バナジウム」が豊富に含まれています。

 この「バナジウム」については、以前より糖尿病に関する研究が行われてきましたが、その研究は、主に純粋なバナジウム化合物を使って行われてきました。その一方で、この地域の「バナジウム」を含有した天然水を、動物や人間が長期間継続摂取した際の生理効果やその作用機作、更には安全性に関し、これまで直接的に証明する検討がほとんどなされてきませんでした。

 そこで今回、1Lあたり62µgの「バナジウム」を含む、富士山の裾野の地下から採水した天然水を、糖尿病モデル動物に3ヶ月間(人間では7〜8年間に相当)飲み水として与え、生理効果、作用機作、ならびに「バナジウム」の臓器蓄積性を含めた安全性を詳しく調査いたしました。

 試験の方法は、8週齢前後から血糖値が上昇する「インシュリン非依存性糖尿病自然発症動物」の(注1)KK-Ay系マウスを用い、雄のマウス(一群10匹)に、6週齢から3ヶ月間にわたり、飲用水として「バナジウム」を含有した天然水、同天然水を5倍濃縮した水、蒸留水を与え、比較を行いました。
(同天然水を与えたマウスと対照マウスの飲水量、摂餌量に差は認められず、試験期間中の栄養状態はほぼ同等と考えられます。)

(注1) インシュリンの効きが悪くなることが発症の大きな原因となっている「II型糖尿病」のモデルであり、肥満症と高中性脂肪血症の併発が特徴。

 KK-Ay系マウスは、血糖値の上昇とともに肥満の症状をも示しますが、試験期間中にマウスの体重を経時的に調査したところ、バナジウム含有天然水群と5倍濃縮群では体重の増加が有意に抑制されていました。さらに試験終了後、マウスの臓器組織を詳しく調査したところ、バナジウム含有天然水の飲用により、(1)脂肪組織、肝細胞、筋細胞においてインシュリン受容体数が増加すること、(2)脂肪組織においてインシュリン受容体成分が増加すること、(3)ひふく筋及びひらめ筋(ふくらはぎの筋肉)において(注2)グルコーストランスポーターが増加すること、(4)膵臓の(注3)β細胞におけるインシュリン産生能が改善されることが明らかになりました。これらの変化は、いずれも糖尿病による臓器組織の病変を改善するものであり、バナジウム含有天然水の効果が臓器組織レベルにまで及んでいることが示唆されました。

(注2) 骨格筋や脂肪組織などにあるタンパク質で、インシュリンの刺激により細胞内から細胞膜に移動し、血中の糖を細胞内に取り込む役割をする。
(注3) 血糖値を低下させるホルモンであるインシュリンを生産する細胞。

 また、試験終了後、「バナジウム」の蓄積の可能性が報告されている肺や肝臓を含む組織(全12種)を摘出して、バナジウム含有量を測定致しました。バナジウム含有天然水を摂取した群において、組織中のバナジウム含有量は、蒸留水を与えた群よりもやや高くなっているものの、生体内に取り込まれたバナジウム含有量は、摂取したバナジウム量の0.1%程度とごく少量であり、また、特定の臓器に集中的に蓄積するような特異的な現象は認められませんでした。
 試験期間後の肝機能、腎機能などの指標は天然水群と対照群は同等であり試験期間を通じて「バナジウム」の毒性を示すような変化は、いずれのマウスにおいても一切観察されず、安全性に何ら問題がないことが確認されました。

 富士山の裾野から採水したバナジウム含有天然水の機能性については、別の糖尿病モデル動物である(注4)GKラットを用いた東京医科大学等の研究により、肝臓におけるインシュリン受容体成分を増加させることで糖の利用効率を改善する事実が明らかにされています。更に今回の研究結果から、生体内に取り込まれた「バナジウム」を含有する天然水が、動物試験レベルにおいて、インシュリン受容体の活性低下を防ぎ、筋肉や膵臓の糖代謝システムを活性化することによって、全身における糖の利用効率や脂質代謝効率を上げ、糖尿改善効果を生じさせうる事が示唆されました。

(注4) II型糖尿病の中でも非肥満、インシュリン分泌低下型のモデルラットであり、網膜症や腎症の併発が特徴。

 以上の結果から、富士山の裾野から採水したバナジウム含有天然水は、体重増加の抑制、糖利用効率の改善効果を有することが示唆され、長期間継続摂取しても安全性が高いことを確認いたしました。富士山の裾野から採水したバナジウム含有天然水は、飲料水としてだけでなく、普段の食事の材料としても利用することができ、また、運動や食事療法とを併用することによって、メタボリックシンドローム(代謝症候群)の改善への貢献が期待されます。

 アサヒ飲料(株)では、今後も日本薬科大学、東京医科大学およびアサヒビール(株)との共同研究を継続し、富士山の裾野から採水したバナジウム含有天然水の安全性の研究と、さらには糖利用効率及び脂質代謝効率への影響や、その作用メカニズムを明らかにしてまいります。

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