製造

安全な水

ろ過

製造に必要な水の種類は商品によって異なります。
たとえばお茶飲料や果汁飲料の場合は、できるだけ成分の沈澱を防ぐために一般には「純水」(ミネラル分を含まない水)が最適。ろ過では砂ろ過→活性炭ろ過→陽イオン交換→陰イオン交換→精密ろ過→マイクロフィルター※を通して細かい粒子まで取り除きます。
この作業は安全でおいしい飲み物を作る基礎となります。そしておいしさのために硬度が必要な商品にはミネラル調整を行っています。三ツ矢サイダーなどは硬度を25±5mg/Lに調整しています。
※ろ過例

安全のための殺菌

製品の特性により異なりますが、80℃から140℃くらいまでの高温で製品は十分に殺菌されます。これによって微生物を死滅させることができ、安全な製品ができあがります。殺菌は製品により、さらに容器につめた後にも行います。

殺菌

安全な充填

クリーンルーム

製品液の容器への充填は、製品への殺菌強度の必要性により、微生物のいない無菌環境の「アセプティックルーム」、または微生物のほとんどいない「クリーンルーム」と呼ばれる環境下で行います。安全な飲み物の製造のために、充填工程でも細心の注意を払っています。

クリーンルーム

異物混入の予防

服装(富士山工場の例)

異物の混入を予防するため、製造場および充填室について以下のようなルールを定めています。

製造場内(充填室以外)

工場指定の長袖の職服またはTシャツを着用します。手首・足首のゴムは隙間ができないように長さを調整して締め、肌が出ないよう靴下を着用します。また、工場指定のヘルメットおよびヘアーネットを着用し、毛髪が混入しないようにしています。
製造場へ入場の際は、マニュアルどおりに手洗いをし、爪ブラシで爪を洗浄します。

ヘアーネットは髪の毛が出ないようにかぶる

ヘアーネットは髪の毛が出ないようにかぶる

工場指定の職服

工場指定の職服

充填室内

工場の充填室内ではクリーンルーム専用の衣服(無塵衣)、帽子、手袋、長靴を着用し、特定の場所では、マスク、使い捨てのヘアーネットの着用を義務付けています。
無塵衣は専用のUV殺菌ロッカーに保管し、マスク、ヘアーネット、手袋は使い捨てにして、異物混入の防止を徹底しています。
充填室に入る場合は、エアシャワーを浴びて、衣服の付着物を除去したうえで充填室前室に入場し、手洗い後、殺菌剤を噴霧し、その後さらに手袋の上から殺菌剤を噴霧し、殺菌・防塵を徹底しています。

充填室内の無塵衣(区域によってはマスク着用)

充填室内の無塵衣
(区域によってはマスク着用)

持ち込み制限

異物混入を防ぐため、製造に不要なものは製造場への持込は禁止・制限しています。

持ち込み制限物の一例

持ち込み制限物の一例

エアシャワー

クリーンルーム内に人が入る前には、一緒に虫やチリなどを持ち込まないように、外部とクリーンルームの間に必ず前室を設け、そこで着替えた後、エアシャワーを浴びて、衣服のチリを落とします。エアシャワーは必ず入口と出口のどちらかしか扉が開かないようになっており、クリーンルーム内と外の空気が混合しないようにしています。

エアシャワー

メッシュフィルター

製造ライン中には髪の毛よりも細かいメッシュフィルターが配備されています。これにより万が一にも異物が入らないようにしています。
充填機の入り口など、製造ラインの適切な工程の各所にメッシュフィルターを設置しています。

メッシュフィルター

メッシュフィルター

防虫対策

虫や埃の侵入を防ぐため、充填室は室外と遮断し、間口の空いた部分は可能な限り塞ぎ、前室を設けてそこで衣服や靴を変えるようにしています。また、常に気圧を高く保ち(陽圧化)、開口部は一定の風速がある状態にしています。排水升も水で塞ぐなどして、排水溝から虫が入らないように工夫しています。

また、施設内の灯りに虫が寄ってこないよう、防虫灯や防虫フィルムを使用して工夫をしています。

搬送ラインでは、カバーを設けて虫が飛び込まないようにしたり、開口部を極小化したり、休日中は仕切り板で封鎖しています。また、搬送ライン各所を定期的に洗浄するなど衛生管理を徹底しています。

アニメで学ぼう工場見学

工場の製造工程については下記からご覧いただけます。

安全・安心の取り組み